もくじ
2022年12月、お笑い界に新たな王者が誕生しました。すべてのお笑い芸人が目指す場所でもある、M1グランプリの優勝。今回その称号を手に入れたのは、ウエストランドでした。なかなか世の中で受け入れられにくい「毒舌漫才」で見事優勝を果たしたウエストランド。まくし立てるような愚痴のオンパレード漫才を繰り広げる、コンビの素性とは?そして、悲願の優勝に隠された秘密についても迫っていきましょう!
毒舌漫才で優勝!ウエストランドとは
中学校、高校の同級生だという2人。ウエストランドというコンビ名は、地元にあるショッピングモールから名付けたのだそうです。気心知れた仲で、その仲の良さにも定評があるウエストランド。2人の所属事務所・タイタンでは、「タイタンのBL(ボーイズ・ラブ)」と言われているほどなのだとか!意外と知らない、1人1人のプロフィールも見ていきましょう。
河本 太(こうもと ふとし)
- 生年月日:1984年1月25日
- 年齢:38歳
- 出身地:岡山県
- 趣味:登山、キャンプ
漫才では、はじめの一言でほんのりボケる河本さん。ウエストランドの漫才は、この河本さんの静かなるボケからスタートします。まさに号砲なのです。穏やかな話し口調は、相方の井口さんの激しい毒舌や悪口をもマイルドに包み込む役割も果たしていますね。プライベートでは2児の父として家族を養う、頼れるパパなんです。
井口 浩之(いぐち ひろゆき)
- 生年月日:1983年5月6日
- 年齢:39歳
- 出身地:岡山県
- 趣味:お酒
高校時代のあだ名は「ツッコミの井口」。学生時代からお笑い芸人としての輝く素質を持ち合わせていた井口さんは、ウエストランドの漫才の定番である「毒舌ネタ」をマシンガントークで繰り広げます。ネタの9割を井口さんのツッコミが占めることもあるのだそう!また、ネタを作成するのも井口さんということで、相方の河本さんのことを「何もしない奴」と罵る定番の流れもありますが、カメラが回っていないときにはとても温厚で優しいのだそう。
ウエストランド、悲願の優勝!
地元・岡山県出身のお笑い芸人がM1グランプリで優勝したのは、ウエストランドが初めて。2人の快挙に、コンビ名の由来となったショッピングモール・ウエストランドをはじめ、地元全体がお祭り騒ぎとなりました。
また、2人が所属する事務所「タイタン」の芸人がM1グランプリで優勝するのも、ウエストランドが初めてのことでした。タイタン所属の芸人やタレントからも、祝福のメッセージが止まなかったそうですよ。ウエストランド・河本さんの個人Youtubeチャンネルでは、仲の良いタイタンの芸人さんと祝賀会を行う様子がアップされています。
強烈な毒舌漫才がマイルド化された秘密とは
ウエストランドの毒舌漫才が誕生したのは、ブレイク前の下積み時代にまで遡ります。もともと、見た目やモテない現状を自虐ネタとして漫才に使っていたウエストランド。その自虐の方向性を変え、「人のせい」にしてみたところ、今までと比にならないくらいウケ始めたのだそう。それから、人をこきおろす構成のネタに切り替え、その知名度を徐々に上げてきました。とはいえ、もちろん毒舌や悪口が万人にウケるとは思っていなかった井口さん。それをコンセプトにしたネタを続けていくにあたり気を付けているのが、「絶対に自分が下の立場に立ち、上の立場の人をひがむような言い方をする」ということ。このテクニックで、ウエストランドの漫才は「アイドルなどメジャーな存在を、若手漫才師が皮肉る」という、炎上しそうだけれども世間としてはなぜか許せてしまう…そんな印象になっていったのです。
2本連続で同じネタ!でも大ウケだったその理由とは
ウエストランドの漫才が、M1グランプリの決勝戦で2連続同じネタだったことに気が付きましたか?「あるないクイズ」のネタを2連続で被せてきたのです。それが7票中6票獲得という高評価を得て、見事優勝に輝きましたね。一般的に、決勝戦内で同じ構成のネタを披露するというのは、笑いが獲りづらいということで嫌煙されています。それを強行突破したウエストランドは、2回目のネタ冒頭ですでに逆風に打ち勝っていました。出だしで「あるないクイズ」という聞き覚えのある言葉が出たとき、視聴者は一瞬困惑したかもしれません。しかし、井口さんはこう返します。「あー、”たまたま”大好きなんで」そう、これだけで、”あるないクイズが2回連続で行われること”に対する観客の冷め始めたテンションが、急激に上昇することになったのです。そして、ガッチリと掴んだ会場の空気を冷まさないうちにネタに入っていく。このテクニックには、審査員一同も感心していたようですね。
まとめ
地元・岡山県、そして所属事務所・タイタンにとって初の快挙となるM1グランプリの優勝。その称号を勝ち取った、日本一おもしろい芸人・ウエストランドの今後の活躍が楽しみですね。かつてお笑いブームが巻き起こった時代が蘇るかのように、彼らの”毒舌漫才”が笑いをさらっていく新時代の幕開けとなるかもしれません。
合わせて読みたい:アンタッチャブル柴田の活動休止のあの件がヤバい!実は2つの事件