2018年5月24日に和歌山県で起こった、紀州のドンファンこと野崎幸助さんの死亡事件は未だ多くの方の脳裏に焼き付いているのではないでしょうか。資産家だった野崎幸助さんが急性覚醒剤中毒で死亡した当事件は、後に事件の3ヶ月ほど前に結婚したばかりの元妻を殺人容疑の疑いで逮捕したことで解決に向かうかと思われました。
しかし元妻が初公判で容疑を全面的に否定し、捜査がこう着状態になるにつれ世間からの注目が大きくなり始めました。そこで今回の記事では紀州のドンファン事件を詳しくお伝えしていきます。
もくじ
紀州のドンファン元妻は何をした?
まず初めに紀州のドンファン事件で元妻にかけられた疑いについて紹介します。
前述したように事件のわずか3ヶ月前に結婚した元妻は、第一発見者として家政婦とともに容疑がかけられていました。取り調べの中で元妻は結婚を条件に毎月100万円を受け取る契約を結んでいたこと、二人の関係は初夜から冷めきっていたことなどが明らかになり、次第に遺産目当てでドンファンに覚醒剤を過剰摂取させたのではないかとの疑いがかかるようになります。
実際に元妻のスマートフォンの検索履歴には事件との関連性を匂わせるワードが数多く残っており、遺産目当ての完全犯罪を目論んでいたとの見方がされていました。
事件の詳細を詳しく紹介
ここからはドンファン事件を詳しく振り返ってみましょう。
事件が起こったのは2018年5月24日で、夜10時半頃にドンファンが自宅で倒れているのを家政婦と元妻が発見しました。その後すぐに警察が駆けつけ、死因が覚醒剤中毒であることが判明。取り調べで元妻はドンファンが生前覚醒剤を使用していたことを知っていたこと、購入を依頼されていたことが発覚し、麻薬密売業者との関係性も併せて捜査が開始されます。
また、その後の取り調べでドンファンと元妻の愛人関係のような契約や冷え切った関係性、そして殺人を示唆する元妻の検索履歴から事件は殺人事件の方向へと舵を切りました。その一方で防犯カメラや死体からは殺人を裏付ける決定的な証拠もなく、謎の多い事件として捜査は苦戦を強いられることになります。
自殺説はない?
殺人事件の疑いが強くなる一方、ドンファン自身による自殺説も囁かれていました。しかしドンファンは亡くなる直前に死亡した愛犬のお別れ会を事件の翌月に企画しており、直前の言動を見ていると自殺する理由がないということから自殺説はないと予想されています。
また使用していた覚醒剤も注射跡などが見つからなかったことから、何者かに経口摂取させられたとの見方が強く、自殺説は捜査開始早々に可能性としては低くなっていました。
2024年12月12日に無罪判決が確定
初公判で容疑を全面否定していた元妻ですが、2024年12月12日に和歌山地裁でおこなわれた裁判員裁判では無罪判決が下されました。無罪判決が下された理由としては、犯行を直接的に結びつける証拠がなく、あくまで間接的な証拠のみだったことが挙げられています。
検察側は無期懲役を求刑していただけに、今回の裁判は間接的証拠が認定されるかどうかでしたが、結果として認められずに無罪判決で決着しています。
しかしその傍らで元妻は2024年9月に別の男性から現金3000万円を騙し取った容疑で起訴されており、懲役3年6ヶ月の実刑判決が下されています。そのような金銭が絡んだ事件も起こしていただけに、無罪判決が確定した今でも疑いの目を持つ方も多いようです。
まとめ
本記事では2018年に起こった紀州のドンファン事件について紹介しましたがいかがでしたか?最後に本記事の内容をまとめると、殺人事件の容疑者として間接的な証拠が多かった元妻ですが最終的には証拠不十分で無罪判決が下されています。
ただ、未だに詳しい事件の真相や死亡するまでの過程が明らかになっていないだけに捜査は今後も続けられるはず。果たして事件の真実が明かされる日は訪れるのでしょうか、今後の捜査にも注目が集まっています。